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fgman

――昨年、FOUR GET ME A NOTSとして10周年を迎えましたが、節目という実感はありました?
阿部(Vo./Dr.) ずっと走ってきたから、言われてみればという感じでしたけど、ひと区切りはついたのかな。で、またここからスタートっていう。
智恵(Vo./G.) 個人的には、第1章の幕を閉じた感じがしてて。今は、それらを踏まえて、また新しい一歩を踏み出す感覚があったり。『10th Anniversary "GRATEFUL FOR ALL TOUR"』は、これまでを振り返るキッカケにもなって、凄く達成感があったから。
阿部 たしかにそうだったね。あのイベントをやったから、こういう実感があるのかもしれないし。
石坪(Vo./Ba.) オレもそのへんは同じかも。
――この10年は意外とあっという間?
智恵 あっという間かな~。
石坪 振り返ってみれば、結構長くやってきたとは思いますけどね。10年前となると、オレはまだ大学生だったし(笑)。

――今の目線で振り返ると、10年前はどんな気持ちでバンドをやってましたか?

智恵
 何も考えてなかったかも(笑)。
石坪 だから、もし同じような活動をしてる若手バンドに会ったとしたら、「もっといろんなやり方があるよ」って教えたい(笑)。 一同 ハハハハ(笑)。
阿部 ただ、それが楽しかったっていうのもあるんですよね。良くも悪くもだけど、考えることが少なかったから、無邪気にバンドを楽しめてたりもしたわけで。何もわからないけど、とにかく楽しいっていう。
――そういう無邪気なノリって、どこかで切り替わったり?
石坪 徐々に軌道修正していったと思います。先輩バンドやいろんな人と出会って、いいところを吸収し、自分たちのあるべき姿を探していったというか。

fgman

――では、順番にリリースした作品を追いつつ、『FOLLOW THE TRACKS』に収録した曲について話を伺っていきます。まずは、2008年3月にリリースした1stミニアルバム『FORESIGHT』。
智恵 元気だなっていう感じが。
石坪 クリックを使わないで録ったよね?
智恵 そうだ~!
阿部 勢いを出そうとしたんですよ。そこもへんなツッパリだったと思いますけど(笑)。
――初めての単独作でしたし、気負った部分も?
阿部 いや、そこはあんまり。言っちゃえば、リリース前の曲をまとめたベストみたいな感じだから、やり慣れた曲しか入ってないんですよ。だから、レコーディング自体もパッと終わった気がするし。
――ここから収録されたのは「Firm resolution」ですね。
石坪 ちょっと全体的な話になっちゃうんですけど、『FOLLOW THE TRACKS』を作るキッカケが、初めてライヴを観た人が手に取りやすい作品があってもいいんじゃないかっていうことだったんです。僕らはライヴでいろんな曲をやるから、「今日やったあの曲とあの曲はどれに入ってますか?」って聞かれたとき、何枚かにまたがることが多くて。だから、『FOLLOW THE TRACKS』に収録した曲はライヴでよくやってる曲が中心になってるんです。で、『FORESIGHT』の中だと「Firm resolution」がダントツっていう。
智恵 あと、ウチらがちゃんと出した作品でいちばん最初に入ってる曲っていうのもあるし、ここは気持ち的にも外せないかなと。
――ライヴで印象深いというと、「Changes」もそうですよね。
阿部 もちろん、候補にはあって、メッチャ悩みましたけど……キリがないというところで。
智恵 私としては「Coming」も入れたかったな。初めて、このバンドで自分が作った曲だったし。
石坪 「Coming」は、初めて男女ツイン・ヴォーカルを意識して作った曲でしたからね。

――そして、2008年12月、間髪入れずにリリースされた1stフルアルバム『DOWN TO EARTH』。
阿部 気負いの話でいくと、こっちの方がありましたね。やっぱり、フルアルバムってバンドのひとつの目標じゃないですか。それが大きかったりもして。ただ、かと言って堅くならず、いい緊張感ではやれたかな。
――「Chase after rainbows」、「Start all over」、「Dear Black」の3曲が収録されましたが、『DOWN TO EARTH』の頭から3曲ですね。
阿部 これもホント、ライヴでよくやってる曲ですね。まあ、ベストアルバムの選曲となると、外せないかなと。
――候補からこぼれた曲というと?
智恵 「Keep fine」ですね。
石坪 超初期の名曲だね。
智恵 いちばん初めてこのバンドが作った曲だったので。あと、「Never again」もね~。
阿部 こうやって『DOWN TO EARTH』の収録曲を見ると、まだストックがある時期ですね(笑)。
――デモCDに収録しただけの曲がまだあったと。
石坪 この作品まで入ってます。ここでなくなりました(笑)。
智恵 やっぱり、デモCDで出してた曲もちゃんとした形で残したっていう気持ちがあったんですよ。

fgman

――2010年5月にリリースした2ndミニアルバム『TRIAD』ですが、1年半とちょっと期間が空きましたね。
阿部 『DOWN TO EARTH』のツアーが長かったんですよ。60本ぐらいやったのかな。ホントに過酷でしたね。
石坪 それも「やってみよう!」っていうチャレンジ精神で、35日間出っぱなしの行程があったり(笑)。
――バンドに限らず、誰かと35日もずっと一緒にいたらつかみ合いのケンカとかになりそうです(笑)。
智恵 だんだんと会話がなくなっていくような現象はありましたね(笑)。
阿部 いや、キツかったな~。
――ツアーファイナルは渋谷O-WESTで開催しましたけど、いい達成感があったんじゃないですか?
阿部 ありましたね。ひとまずですけど、バンドとして行きたい土地へは行けたかなと思ったし。
――作品の中身についてはどんな印象を?
石坪 ここからですね、男女ツイン・ヴォーカル感が出てきたのが。
――この6曲はまっさらな状態から制作したと。
石坪 でしたね。細かく言うと、「Still connected」だけ時期はちょっと早いです。『DOWN TO EARTH』のツアーファイナルで無料配布した曲なので。
阿部 あっ、そうか。あんなツアーの行程でよく作ったな(笑)。
――ここからは「Beginning」と「Crescent moon」が収録されました。
阿部 候補としては「Notebook」とかもあったけど、ライヴでよくやってて、『FORESIGHT』と『DOWN TO EARTH』からの変化がわかりやすいとなると、その2曲かなと考えましたね。
――2011年7月にリリースした1stシングル『HEROINE』からは、タイトル曲でもある「Heroine」が収録されました。
石坪 『TRIAD』と『HEROINE』の期間はすげえ長く感じますね。

――期間としては1年2ヶ月ですけど、それ以上に感じると。
石坪 ですね。隔たりというか、意識が違うみたいな。
阿部 バンドとしても環境が変わったタイミングではあったから、それもあるのかな。
――「Heroine」はライヴのキラーチューンみたいな存在になってますよね。
阿部 もう外せない曲ですね。
智恵 ライヴでやると、泣いてくれるお客さんもいるぐらいで。
――もちろん、いい曲ではあるんですけど、ライヴでそういう立ち位置の曲になるとは想像してませんでした。
石坪 たしかに、それはそうかも。
智恵 ライヴで曲が成長するって、こういうことなのかな。
石坪 曲的には、
智恵らしさが凄く出てると思います。
――やっぱり、智恵さんのお気に入り?
智恵 まあ……普通です(笑)。
一同 ハハハハ(笑)。
智恵 言い方が難しいんですけど、曲って自分の姿そのものなんですよね。だから、そのときの自分のありのままの姿が詰まってるから、特別でもあるんだけど、等身大でもあるし。

fgman

――そこから約2ヶ月後、2011年9月に2ndフルアルバム『SILVER LINING』がリリースされました。ここからは、「Universe」、「Pike your shield」、「Shining」、「My guitar my songs」、「Blue」、「Blame and braves」という最多となる6曲が収録されてますね。
智恵 あっ、たしかに!
阿部 改めて考えてみると、多いっすね。
――バンドにとって、特別な作品でもあったのかなと。
智恵 『SILVER LINING』は、歌う量が半端なく増えたんですよ、私にとって。
石坪 それこそ、『TRIAD』以前の
智恵はヴォーカル・ギターっていうより、ギター・コーラスみたいな立ち位置だったし。それが、いきなり主人公の面も持ち合わせたっていうところで、バンドの見え方も変わってきて。ライヴだと、そこを表現しきれない葛藤がメンバー全員にあったと思いますね。ビジョンはあるけど、そこに到達できない自分たちっていう。
智恵 あと、ボッチ(石坪)もいるし、ベックもいるし、3人それぞれが主人公っていう想いがあるから、自分がピックアップされる感じにも私は凄く抵抗があったりとか。精神的にも凄く悩んだ時期だったりもして。
石坪 そう考えると、世の出てくるバンドって特徴がわかりやすくあるじゃないですか。「こういうバンドだ!」っていう。でも、オレらは成長しながら武器を獲得していくみたいな。

――智恵さんがより歌うようになり、音楽的にもターニングポイントといいますか、いろんな変化が出てきたタイミングだからこそ、今回も最多収録されていると。
阿部 自然とそうなったんだと思います。
智恵 作ってて、凄く楽しかったのを憶えてます。どんどん発想が広がっていったし。「Shining」なんかは特にそう。こんな表現ができるなんて、始めたころは考えもしなかったから。
――どれもライヴでお馴染みな気がしますけど、ここで「Blue」が入ってくるのは意外でした。
石坪 初めてアコギを使った曲ですね。
阿部 そういうのも、1曲ぐらいは入れたいと思ったんです。で、「Blue」はこういう表情をやり始めた最初の曲でもあるし。
――ライヴでやった機会は少ないですよね。
石坪 そうだったんですけど、10周年ツアーで久しぶりにやり始めて。全箇所でやったのかな。
阿部 これからのライヴでは登場することも結構増えるんじゃないかと思ってますね。

fgman

――2012年4月という、意外と短い期間で3rdミニアルバム『ELIXIR』がリリースになりましたね。
石坪 いちばん制作時間がなかったような。切羽詰まってた気がするし。
阿部 今だから言える、いちばん曲作りに疲れてた時期ですね。『SILVER LINING』で広がった分、何を選ぶべきかで疲弊したみたいな。
智恵 あと、期待に応えなきゃみたいな気持ちも凄く増えてきて。なんかこう、妙に考えるようになっちゃった時期かも……『SIVER LINING』もそうですけど、時期的に震災の後なんですよね。それもあって、いろんな気持ちが交錯してるというか。
――そんな苦心の作品からは「Awakening」が収録されました。
阿部 「Tears can change it」もいい曲だから入れたいと考えたりもしたけど、MVにもなってるし、「Awakening」がいちばん知ってもらえてる曲かなと。これはスッと決まったと思います。
――そして、2013年3月の3rdフルアルバム『BLINKS』ですね。
石坪 このとき、初めて曲制作の合宿をやったんです。ただ、これ以降は入ってないんですけど(笑)。
智恵 ノリとしては、気分を変えてみようっていう。
石坪 まさしく、そんな感じで。迷いを打破する為に、そういうこともやってみようかっていう。あと、ここからベックが曲を作るっていう作業をし始めて。
阿部 ここらへんからですよ、私が本気を出し始めたのは(笑)。
一同 ハハハハ(笑)。

――そんな『BLINKS』からは「By your hands」、「Left behind」、「Lifework」の3曲。いろんな表情を持つ曲があるから、選ぶのもたいへんだったんじゃないかと想像します。
智恵 たしかに難しかったかも。
石坪 「By your hands」は、最近のライヴでメチャクチャやってるから入れたかったっていうのがありますね。
――ゆったりとした雰囲気を持つ「Lifework」は意外だったかもしれません。
阿部 これは、オレのわがままっすね。スローな感じのも欲しくて、バーっと曲を振り返ったとき、これがいちばんいいかなって。
石坪 改めて考えてみると、『BLINKS』はいろんな色がありますね。何をやってもいいと思えるようになったというか。
智恵 たぶん、『ELIXIR』のモヤモヤしてる時期からちょっと抜けたんですよね。それに、ライヴという場でみんなと空間を共有する大事さを特にピックアップできた作品だなって思います。
――最後は、2014年1月にリリースされた近作でもある4thフルアルバム『AUTHENTIC』。ASPARAGUSの渡邊忍さんをプロデューサーとして迎えました。
智恵 凄くいい経験になりました。
阿部 できれば、全曲を入れたいですね(笑)。 一同 ハハハハ(笑)。
阿部 でも、それぐらいすげえ気に入ってて。忍さんと一緒に作ったっていうのもあるし、ここにきてより音にもこだわり始めたんです。今までとは比べ物にならないぐらい、いろんなことをやった作品だから、ホントに思い入れがあるし。
石坪 音楽が楽しくなりましたね。音作りにも機材にも、どんどん興味が湧くようになって。
智恵 決めつけてたことがいらなくなったというか、タガが外れたんですよ。やってみたら、意外とよかったことも多かったし。レコーディングも純粋に楽しめましたね。
――「Marigold」と「The first thing」の2曲を収録しました。
阿部 昨年1月に出したばっかりの作品だし、少な目なんだけど、その中で選ぶならこの2曲かなって感じですね。